冬の間の活動から その4 [活動報告]
前回に引き続き、冬の間の活動報告をお送りいたします。
今回は蒸気機関車運行関連の話題です。
・蒸気機関車営業運行
もちろん蒸気機関車の営業運行も無事行われました。
9月10月の蒸機運行はあまり天候に恵まれなかったのですが、打って変わって11月16日・17日、そして12月7日・8日に実施された蒸機運行は両日とも好天に恵まれ、気持ちの良い運転日和になりました。
なお、この秋からまきば線の周回方向を時計回りから反時計回りに変更しており、今までにないシーンも見られるようになっております。
・4校合同軽便鉄道体験交流会開催!
毎年12月の恒例行事として、まきば線のご近所の小学生をお招きして開催している「蒸気機関車教室」ですが、平成24年も12月12日(木)の午後に開催されました。
この行事は今回で7回目(昨年の様子はこちら)となりますが、前回からは「4校合同軽便鉄道体験交流会」ということで、ご近所の成田市立小御門小学校だけでなく、同じく成田市立の名木小学校・高岡小学校・滑川小学校のあわせて4校からご参加いただくようになり、今回も4校の小学4年生46名と、引率の先生方4名、そしてさらに小御門小学校からは今回も校長先生までと、総勢51名の皆さんにまきば線においでいただきました。
前回同様、穏やかな日差しに恵まれた中、もちろん“まきば線”ですから蒸気機関車の乗車体験だけで終わるわけがありません。われわれ羅須地人としても、蒸気機関車の仕組み説明に始まり、トロッコ遊びや犬釘打ち遊びなど 洗脳 教育に余念がありません。
毎年のことながら、参加された生徒さんたちの輝く笑顔とともに無事4校合同軽便鉄道体験交流会は終了したのでした。
蒸気機関車や鉄道の仕組みもさることながら、「大人が“本気”で遊ぶとこうなる」という姿を見て、ぜひ将来に夢を持っていただければと思うとともに、この中から次世代を担う“軽便小僧”の登場を願っております。
いつの日かぜひまたまきば線でお会いしたいものです。
冬の間の活動報告はまだ続きます。
今回は蒸気機関車運行関連の話題です。
・蒸気機関車営業運行
もちろん蒸気機関車の営業運行も無事行われました。
9月10月の蒸機運行はあまり天候に恵まれなかったのですが、打って変わって11月16日・17日、そして12月7日・8日に実施された蒸機運行は両日とも好天に恵まれ、気持ちの良い運転日和になりました。
なお、この秋からまきば線の周回方向を時計回りから反時計回りに変更しており、今までにないシーンも見られるようになっております。
・4校合同軽便鉄道体験交流会開催!
毎年12月の恒例行事として、まきば線のご近所の小学生をお招きして開催している「蒸気機関車教室」ですが、平成24年も12月12日(木)の午後に開催されました。
この行事は今回で7回目(昨年の様子はこちら)となりますが、前回からは「4校合同軽便鉄道体験交流会」ということで、ご近所の成田市立小御門小学校だけでなく、同じく成田市立の名木小学校・高岡小学校・滑川小学校のあわせて4校からご参加いただくようになり、今回も4校の小学4年生46名と、引率の先生方4名、そしてさらに小御門小学校からは今回も校長先生までと、総勢51名の皆さんにまきば線においでいただきました。
前回同様、穏やかな日差しに恵まれた中、もちろん“まきば線”ですから蒸気機関車の乗車体験だけで終わるわけがありません。われわれ羅須地人としても、蒸気機関車の仕組み説明に始まり、トロッコ遊びや犬釘打ち遊びなど
毎年のことながら、参加された生徒さんたちの輝く笑顔とともに無事4校合同軽便鉄道体験交流会は終了したのでした。
蒸気機関車や鉄道の仕組みもさることながら、「大人が“本気”で遊ぶとこうなる」という姿を見て、ぜひ将来に夢を持っていただければと思うとともに、この中から次世代を担う“軽便小僧”の登場を願っております。
いつの日かぜひまたまきば線でお会いしたいものです。
冬の間の活動報告はまだ続きます。
冬の間の活動から その3 [活動報告]
前回に引き続き、この冬の間の活動をお伝えしております。
・1号機レストア
12月最初の週末、1号機のレストアの中心になっているとっちゃん・ぶにゃんさんの通称“浜松コンビ”がまきば線機関庫に登場しました。
おふたりはお住まいの事情もあり、そうたびたびまきば線に来ることは出来ませんが、ひとたび来るとなると、様々な構想・パーツとともにどんどん作業を進めていきます。
まずは水面計。もともと1号機に付いていた水面計は、前回9月中旬に行われた初の火入れ試運転の結果、バルブ周りの磨耗による漏れが目立ちました。補修で何とかなるような摩耗ではなく、試運転のような一時的使用はともかく、今後の使用を考えると交換が望ましい状況です。
そこで安全かつ1号機のキャブにも似合う水面計を探したのですが、いまどきそんなレトロな水面計を必要とするボイラーも少なく、そのような水面計が製造されているかどうか怪しい状況です。捜索は困難を極め、一時は安全のため現代風のステンレス製でもやむなしかとも思われました。
しかし八方手を尽くして探した結果、現在の安全基準に適合し、なおかつ1号機にも良く似合う砲金製の水面計を発見、そしてこの日、無事1号機のキャブに砲金製の“新品”水面計がお目見えしたのでした。
続いては加減弁リンクの改良です。
前回の試運転の結果、もうひとつ発覚した不具合が加減弁リンクでした。
このリンクは運転台から加減弁(走行用蒸気の制御弁)に繋がり、いわゆる“アクセル”を制御する役割を担っています。しかし、試運転の結果、加減弁が蒸気溜め内にあるため、ボイラー内の圧力が上がると、リンクを押し出そうという力が働き、その結果、機関士が操作レバーから手をはなすと弁が自然に開いてしまうという構造的欠陥が発覚したのでした。ボイラー圧力が上がると自然に走り出してしまっては、安全上も問題ありでそのままにしておくわけにはいきません。
もちろんボイラーの圧力がかかったくらいではびくともしないくらいに操作部分を固めてしまうという手もないこともないですが、そうなると、操作が重くなり機関士に負担がかかりますし、いざという時の操作が遅れ、これまた危険になりかねません。
そして、この欠陥を改善すべくとっちゃんが考え出したのが、「リンクの運転台側からも蒸気圧をかける」というスゴ技だったのでした。リンクの運転台側に小型のシリンダーを取り付けてリンクの反対側の端末をその中に収め、加減弁側からの圧力に拮抗する力をかけ、“つりあい”をとるというのです。
理論はともかく「ホントにそんなの作れるのか」という一部羅須地人たちの疑問をよそに、ブニャンさんの書いたポンチ絵を元に、とっちゃんが手配したロッドと配管部品を持ち込みました。作業は再びぶにゃんさんの担当です。その場にある物を旋盤等を使って加工し、かれらは見事やり遂げたのでした。
更には安全弁も見直されました。安全弁とは何らかの理由でボイラー内の圧力が上がりすぎてしまった場合、爆発を防ぐために自動的に蒸気を外に逃がすための弁で、ボイラーには欠かせない安全装備です。
もともと1号機についていた安全弁も使用は可能ですが、安全を考えると新品に交換する必要があります。しかし安全弁は蒸気溜め上のチャームポイントでもあり、外観上はあまり変えたくありません。そこで浜松コンビがとったのは、「旧安全弁の中に最新安全弁を収めてしまおう」という手段!
外見上では旧安全弁と全く変わりませんが、オリジナルのケースの中には最新の安全弁が仕込んであります。これで安全対策もばっちりです。
そして、その他のいろいろな準備が整った12月7日夕方、営業運行の終了を待って、9月に続いて2度目となる1号機への火入れが行われます。
今回の2度目の試運転では、今回取り付けられた各部品の状況が確認されたほか、新品に交換された安全弁についても作動試験を実施、無事予定通りの圧力で予定通りの蒸気が吐出、安全性が確認されました。
今回の試運転でもまた新たにさまざまなフィードバックを得て、1号機は着々とレストアが進んでいます。
さらに活動報告は続きます。
・1号機レストア
12月最初の週末、1号機のレストアの中心になっているとっちゃん・ぶにゃんさんの通称“浜松コンビ”がまきば線機関庫に登場しました。
おふたりはお住まいの事情もあり、そうたびたびまきば線に来ることは出来ませんが、ひとたび来るとなると、様々な構想・パーツとともにどんどん作業を進めていきます。
まずは水面計。もともと1号機に付いていた水面計は、前回9月中旬に行われた初の火入れ試運転の結果、バルブ周りの磨耗による漏れが目立ちました。補修で何とかなるような摩耗ではなく、試運転のような一時的使用はともかく、今後の使用を考えると交換が望ましい状況です。
そこで安全かつ1号機のキャブにも似合う水面計を探したのですが、いまどきそんなレトロな水面計を必要とするボイラーも少なく、そのような水面計が製造されているかどうか怪しい状況です。捜索は困難を極め、一時は安全のため現代風のステンレス製でもやむなしかとも思われました。
しかし八方手を尽くして探した結果、現在の安全基準に適合し、なおかつ1号機にも良く似合う砲金製の水面計を発見、そしてこの日、無事1号機のキャブに砲金製の“新品”水面計がお目見えしたのでした。
続いては加減弁リンクの改良です。
前回の試運転の結果、もうひとつ発覚した不具合が加減弁リンクでした。
このリンクは運転台から加減弁(走行用蒸気の制御弁)に繋がり、いわゆる“アクセル”を制御する役割を担っています。しかし、試運転の結果、加減弁が蒸気溜め内にあるため、ボイラー内の圧力が上がると、リンクを押し出そうという力が働き、その結果、機関士が操作レバーから手をはなすと弁が自然に開いてしまうという構造的欠陥が発覚したのでした。ボイラー圧力が上がると自然に走り出してしまっては、安全上も問題ありでそのままにしておくわけにはいきません。
もちろんボイラーの圧力がかかったくらいではびくともしないくらいに操作部分を固めてしまうという手もないこともないですが、そうなると、操作が重くなり機関士に負担がかかりますし、いざという時の操作が遅れ、これまた危険になりかねません。
そして、この欠陥を改善すべくとっちゃんが考え出したのが、「リンクの運転台側からも蒸気圧をかける」というスゴ技だったのでした。リンクの運転台側に小型のシリンダーを取り付けてリンクの反対側の端末をその中に収め、加減弁側からの圧力に拮抗する力をかけ、“つりあい”をとるというのです。
理論はともかく「ホントにそんなの作れるのか」という一部羅須地人たちの疑問をよそに、ブニャンさんの書いたポンチ絵を元に、とっちゃんが手配したロッドと配管部品を持ち込みました。作業は再びぶにゃんさんの担当です。その場にある物を旋盤等を使って加工し、かれらは見事やり遂げたのでした。
更には安全弁も見直されました。安全弁とは何らかの理由でボイラー内の圧力が上がりすぎてしまった場合、爆発を防ぐために自動的に蒸気を外に逃がすための弁で、ボイラーには欠かせない安全装備です。
もともと1号機についていた安全弁も使用は可能ですが、安全を考えると新品に交換する必要があります。しかし安全弁は蒸気溜め上のチャームポイントでもあり、外観上はあまり変えたくありません。そこで浜松コンビがとったのは、「旧安全弁の中に最新安全弁を収めてしまおう」という手段!
外見上では旧安全弁と全く変わりませんが、オリジナルのケースの中には最新の安全弁が仕込んであります。これで安全対策もばっちりです。
そして、その他のいろいろな準備が整った12月7日夕方、営業運行の終了を待って、9月に続いて2度目となる1号機への火入れが行われます。
今回の2度目の試運転では、今回取り付けられた各部品の状況が確認されたほか、新品に交換された安全弁についても作動試験を実施、無事予定通りの圧力で予定通りの蒸気が吐出、安全性が確認されました。
今回の試運転でもまた新たにさまざまなフィードバックを得て、1号機は着々とレストアが進んでいます。
さらに活動報告は続きます。
冬の間の活動から その2 [活動報告]
ということで前回に引き続き客車補修作業の続きです。
屋根周りの補修が進む一方、取り外して補修されていた客室扉も修繕が完了し、1月中旬には再び客室の入り口に取り付けられています。
2月中旬には屋根の塗装も終わったことで、外装関係もほぼ一段落したことから、車両を取り囲む作業用の足場も解体されることになり、ホハ5も久々に車両庫から引き出されました。
塗装が変わったこともありますが、屋根の形状も日本車両で製造されたときの形状に戻されたこともあり、井笠鉄道の現役時代や西武山口線、そして西武ゆうえんち時代の印象とも異なった、大正時代の日本車両製造製木造ダブルルーフボギー客車、“まきば線”のホハ5の姿が現れたのでした。
ちなみに塗装がまだ行われていない北側サイドはこんな感じです。
また車両庫内の作業用足場も取り外され、車庫内もすっきりしました。
なお、まだ北側サイドをはじめ各種の外装塗装や内装関係の作業が残っており、今後も地道に修復作業が続けられていく予定です。
次回は1号機の進捗です。
屋根周りの補修が進む一方、取り外して補修されていた客室扉も修繕が完了し、1月中旬には再び客室の入り口に取り付けられています。
2月中旬には屋根の塗装も終わったことで、外装関係もほぼ一段落したことから、車両を取り囲む作業用の足場も解体されることになり、ホハ5も久々に車両庫から引き出されました。
塗装が変わったこともありますが、屋根の形状も日本車両で製造されたときの形状に戻されたこともあり、井笠鉄道の現役時代や西武山口線、そして西武ゆうえんち時代の印象とも異なった、大正時代の日本車両製造製木造ダブルルーフボギー客車、“まきば線”のホハ5の姿が現れたのでした。
ちなみに塗装がまだ行われていない北側サイドはこんな感じです。
また車両庫内の作業用足場も取り外され、車庫内もすっきりしました。
なお、まだ北側サイドをはじめ各種の外装塗装や内装関係の作業が残っており、今後も地道に修復作業が続けられていく予定です。
次回は1号機の進捗です。
冬の間の活動から その1 [活動報告]
もう早いもので気がつけば3月です。そろそろ春の気配も近づいてきておりますが、すっかり活動報告の間が開いてしまいました。このブログをご覧になっている方ならお分かりの通り、活動は着々と進行中です。こちらのブログで報告が無いのは、ご存知の通りただ単に担当している事務局長の怠慢なだけです。
ということで、罪滅ぼしも兼ねまして、冬の間の活動報告について、今回より何回かに分けてお送りしたいと思います。
・井笠客車修復
まずは井笠客車の修復プロジェクトについてです。当会にやってきた2輌の井笠客車ホハ2・ホハ5のうち、比較的傷みのひどかったホハ5を先行して修復しており、その作業は冬の間も地道にこつこつと続けられています。
すでに傷みの激しかった南側の側板および屋根板については、専門の職人に方にお願いして新品同様に補修されています。
一方、全体的に程度の良かった北側の側板については、11月下旬から南側から外した使用可能な側板と交換するなどして補修作業が行われました。
また、屋根についても、井笠時代に改造された部分を製造当時のオリジナルの形態に戻す作業が行われています。
そして12月にはいると、屋根のキャンバスを張る作業が始まります。屋根用の防水キャンバスを屋根用の防水セメントで貼り付けていきます。
多くのメンバーも手伝ったこともあり、このキャンバス貼りは1月下旬にはほぼ目処がつきました。
そしてキャンバスを貼り終わると、防水のためにさらにその上に更に防水セメントを塗り、珪砂を撒いて滑り止めにします。ベトつく防水セメントに、いつものメンバーだけでなく遊びに来たはずのアタゴウル亭のコアラさんたちまで動員するなど参加メンバー総出で作業にあたります。
この防水セメントは、主成分がアスファルトのため、気温が低い冬の間はとても硬くなってしまいます。少しでも作業をやりやすくするため、セメントが入った缶の下をカセットコンロで炙りながらの作業となりました。
次回に続きます。
ということで、罪滅ぼしも兼ねまして、冬の間の活動報告について、今回より何回かに分けてお送りしたいと思います。
・井笠客車修復
まずは井笠客車の修復プロジェクトについてです。当会にやってきた2輌の井笠客車ホハ2・ホハ5のうち、比較的傷みのひどかったホハ5を先行して修復しており、その作業は冬の間も地道にこつこつと続けられています。
すでに傷みの激しかった南側の側板および屋根板については、専門の職人に方にお願いして新品同様に補修されています。
一方、全体的に程度の良かった北側の側板については、11月下旬から南側から外した使用可能な側板と交換するなどして補修作業が行われました。
また、屋根についても、井笠時代に改造された部分を製造当時のオリジナルの形態に戻す作業が行われています。
そして12月にはいると、屋根のキャンバスを張る作業が始まります。屋根用の防水キャンバスを屋根用の防水セメントで貼り付けていきます。
多くのメンバーも手伝ったこともあり、このキャンバス貼りは1月下旬にはほぼ目処がつきました。
そしてキャンバスを貼り終わると、防水のためにさらにその上に更に防水セメントを塗り、珪砂を撒いて滑り止めにします。ベトつく防水セメントに、いつものメンバーだけでなく遊びに来たはずのアタゴウル亭のコアラさんたちまで動員するなど参加メンバー総出で作業にあたります。
この防水セメントは、主成分がアスファルトのため、気温が低い冬の間はとても硬くなってしまいます。少しでも作業をやりやすくするため、セメントが入った缶の下をカセットコンロで炙りながらの作業となりました。
次回に続きます。
嵐の三連休、その時まきば線では何が起きていたのか その4 [活動報告]
世間では台風18号でてんやわんやの連休となった三連休最終日の16日、時刻は午後3時5分。いよいよ1号機が自らの蒸気で自走する時がやってきたのです。
その瞬間を動画でお届けいたしましょう!
ご覧のとおり、機関庫前からの単機自走は見事大成功です!
もちろん、まだ時刻は3時過ぎ、しかも本線には営業列車もありません。ここで終わるわけがありません。
牽引力を確認するためのデッドウエイト兼非常用制動車&救援車として、フラットカー1502+DL102号機が連結され、試運転列車が仕立てられます。この1号機は大容量シリンダー(当会比)を持っており、しかも新品ボイラーの常用圧力は当会最大級の10キロ。その牽引力には大きな期待がかかっています。
出発準備が整い、周囲の羅須地人たちも、1502に乗り込む者、102号機に乗りブレーキハンドルに手を伸ばす者、カメラを抱えてベストポジションに走る者、その瞬間に備えます。
すべての準備が整い、機関士とっちゃんがゆっくりと加減弁を開けます。
…シリンダーに蒸気が送られ、ドレン弁から白い蒸気が噴き出します。そしてその力はロッドを経由して車輪へと伝えられ、1号機はじわじわっと走り始めます。
今回は圧縮空気でもなく、そしてほかの機関車から貰った蒸気でもありません。自らのボイラーで作った蒸気を自らのピストンで牽引力に変えて走っているのです。
この時の圧力は4キロとボイラー出力はわずが4割ですが、それでも力強く(当会比)走り始めます。
1周目の動画がこちら。
オメガカーブの先から続く上りこう配も、5トンDLのデッドウエイトをものともせず、じわじわ登っていきます。一番きついティンバートレッスル(木橋)前築堤の上りこう配では、機関士とっちゃんが敢えて加減弁を絞ったりしましたが、それでも止まらない余裕の牽引力! しかもボイラー出力4割なのにっ!
もちろん1周では終わりません。とっちゃん機関士に代わり、2周目はぶにゃん機関士がハンドルを握ります。
今日初めて走ったとは思えないほど軽々と走っていきます。糸魚川からまきば線に持ち込まれて十数年、ここに至るまでの道は決して平坦ではありませんでした。しかしこの1号機をもう一度走らせるために、とっちゃん、つかちゃん、ぶにゃんさんを中心に、代表幹事T田さんなど羅須地人たちが一丸となって、ようやくこの日を迎えることができたのです。
そして3周目は代表幹事T田さんが機関士としてハンドルを握ります。
この3周目の動画がこちら。
ということで、復活1号機の初自走はボイラー出力を抑えつつも、充分な牽引力の片鱗を見せながらまきば線を3周し、大成功の裡に終了することとなりました。嵐の中、ここまで漕ぎつけた羅須地人の皆さん、大変お疲れ様でした。
世間では大変な状況になっていたところもあった“嵐の三連休”でしたが、まきば線では1号機が初自走するという記念すべき日になっていたのでした。
なお、ご覧のとおり、自走したとはいえ、キャブなどの外装や塗装どころか、ブレーキ関係や水タンクなど、実際に完成するまでにはまだまだ多くの作業が残されています。
来歴などの詳細は不明ながらも、糸魚川時代から数多くの方々に愛されているこの1号機、まきば線に入線してからも、多くの皆さんに応援していただいてきました。今回の自走で、わたしたち羅須地人のレストア作業にもさらに弾みがつくものと思われます。
これまでの応援に感謝いたしますとともに、引き続き1号機の完全復活にご期待ください!
嵐の三連休、その時まきば線では何が起きていたのか その3 [活動報告]
いよいよ1号機に火が入ることになりました。
火入れを前に、まずは羅須地人たち全員で、お神酒を奉げて火の神様、水の神様、機関車の神様、そのほか諸々に安全運行を祈願しつつ、安全への思いを再確認します。
午後1時40分、神事も終わり、お神酒に供えられた獺祭の香りが微かに漂う中、1号機レストアの中心メンバーの一人、とっちゃんの手でいよいよボイラーに火が入れられます。
1号機の焚き口の中が炎で明るく輝き始めます。1号機のボイラーは、ポッターはもちろん3号機・6号機よりも大きく、焚き口や火室も大きくなっています。おかげでどんどんと薪が消費されていきます。
この日の蒸機運行のために用意された大量の薪をあっさり食べ尽し、火入れから55分後には燃料が石炭に切り替えられます。おNEWの煙突からの煙で石炭のにおいがあたり一面に広がり始めます。
そして午後3時過ぎ、圧力計の針はちょうど4キロ、これだけあれば自走には問題ありません。
機関士とっちゃん、助士ぶにゃんさんが乗り込みいよいよ自走に挑戦です。
機関士とっちゃんの手が加減弁を開きます!
まだ引っ張ります。
火入れを前に、まずは羅須地人たち全員で、お神酒を奉げて火の神様、水の神様、機関車の神様、そのほか諸々に安全運行を祈願しつつ、安全への思いを再確認します。
午後1時40分、神事も終わり、お神酒に供えられた獺祭の香りが微かに漂う中、1号機レストアの中心メンバーの一人、とっちゃんの手でいよいよボイラーに火が入れられます。
1号機の焚き口の中が炎で明るく輝き始めます。1号機のボイラーは、ポッターはもちろん3号機・6号機よりも大きく、焚き口や火室も大きくなっています。おかげでどんどんと薪が消費されていきます。
この日の蒸機運行のために用意された大量の薪をあっさり食べ尽し、火入れから55分後には燃料が石炭に切り替えられます。おNEWの煙突からの煙で石炭のにおいがあたり一面に広がり始めます。
そして午後3時過ぎ、圧力計の針はちょうど4キロ、これだけあれば自走には問題ありません。
機関士とっちゃん、助士ぶにゃんさんが乗り込みいよいよ自走に挑戦です。
機関士とっちゃんの手が加減弁を開きます!
まだ引っ張ります。
嵐の三連休、その時まきば線では何が起きていたのか その2 [活動報告]
さて、翌日の16日。
台風18号は朝には東海地方に上陸し、関東地方に向けて進んできます。
ゆめ牧場のある千葉県北東部も朝から激しい風雨が吹き荒れ、蒸機列車運行は中止となることが決まりました。
各地の交通機関も混乱が続くなか、蒸機列車運行中止の知らせに羅須地人たちも荷物をまとめて帰宅の準備を……するはずがありません。
蒸機運行にあたるはずだったメンバーも一緒になって、早速、昨晩からの作業の続きに取り掛かります。
1号機のボイラーにはボイラー関係の配管や圧力計、水面計などが取り付けられていきます。
さらに、ボイラーの横には水タンク代わりの大型ポリバケツが積まれ、インゼクター(給水器)の配管が突っ込まれます。そう、まだ補修されていない水タンクの代わりに、なんとこの灰色ポリバケツが臨時の1号機水タンクになろうとしていました。普段は罐猫軒で生ゴミ集積用として使われているこのポリバケツ、まさか蒸気機関車の水タンクに使われるとは思っていなかったことでしょう。
機関庫の外は暴風雨。しかし、機関庫の中では何かに憑りつかれたように、“ある目的”に向けて作業にあたる羅須地人たちがいたのでした。
そして、16日のお昼頃、すべてのボイラー関係配管が取り付けられた1号機は、弱まりかけてきた風雨の中、102号機に牽かれて機関庫から引き出されていきます。ボイラーの上にはおNEWの煙突が輝きを放っています。三連休初日の14日に製造したつかちゃん自身の手で持ち込まれ、設置された煙突です。
そのまま、機関庫2番線より1番線に転線、機関庫脇の給水タンクよりボイラーに水が注がれていきます。
このボイラー、大阪の楠ボイラ(株)さんに製造いただき、2002年7月にまきば線に搬入された新品未使用の機関車用ボイラーです。
しかし新品とはいえ、時の経つのは早いもので、いろいろあるうちに、未使用のままボイラー検査証には11個ものハンコが並んでしまいました。
しかし、この日、いよいよ配管類も取り付き、製造12年目にして初めてのボイラー注水が始まります。
ところが…。
今回初めて組んだ配管も多く、ボイラーの水面が上昇してくると、あちこちから「ぽたぽた」「ちょろちょろ」と漏水が…。さらに、常用水位まで達したところで、ボイラーに圧縮空気を入れてみると、さらに「ぴゅ~~」という漏水まで!
みんなでボイラー配管を再確認、改めて漏水個所を特定し、配管のシールをやり直します。
ということで、紆余曲折はあったものの、水漏れ対策も完了、ボイラー内の圧縮空気の漏れも無事止まりました。
せっかくですので、この圧縮空気できちんと自走するかどうかの確認が行われます。すでにこの1号機、今年3月にすでに圧縮空気での自走は成功していますが、それでも緊張が走ります。
皆が見守る中、ゆっくりと加減弁が開けられると、1号機はじわじわっと自走し、走行関係の配管およびバルブやロッド類も問題ないことが確認されました。
時刻はまだ午後1時頃。すでに台風18号の影響も峠を超えたようで、まだ多少の風はあるものの、もう雨は上がっています。
ボイラーには水が張られ、走り装置のテストも完了、時間もまだ充分、しかもまきば線は営業休止中で本線は使い放題。
…“ある目的”に向けてまっしぐらの羅須地人たちを止められるものは、もう何もありません。
続きます
台風18号は朝には東海地方に上陸し、関東地方に向けて進んできます。
ゆめ牧場のある千葉県北東部も朝から激しい風雨が吹き荒れ、蒸機列車運行は中止となることが決まりました。
各地の交通機関も混乱が続くなか、蒸機列車運行中止の知らせに羅須地人たちも荷物をまとめて帰宅の準備を……するはずがありません。
蒸機運行にあたるはずだったメンバーも一緒になって、早速、昨晩からの作業の続きに取り掛かります。
1号機のボイラーにはボイラー関係の配管や圧力計、水面計などが取り付けられていきます。
さらに、ボイラーの横には水タンク代わりの大型ポリバケツが積まれ、インゼクター(給水器)の配管が突っ込まれます。そう、まだ補修されていない水タンクの代わりに、なんとこの灰色ポリバケツが臨時の1号機水タンクになろうとしていました。普段は罐猫軒で生ゴミ集積用として使われているこのポリバケツ、まさか蒸気機関車の水タンクに使われるとは思っていなかったことでしょう。
機関庫の外は暴風雨。しかし、機関庫の中では何かに憑りつかれたように、“ある目的”に向けて作業にあたる羅須地人たちがいたのでした。
そして、16日のお昼頃、すべてのボイラー関係配管が取り付けられた1号機は、弱まりかけてきた風雨の中、102号機に牽かれて機関庫から引き出されていきます。ボイラーの上にはおNEWの煙突が輝きを放っています。三連休初日の14日に製造したつかちゃん自身の手で持ち込まれ、設置された煙突です。
そのまま、機関庫2番線より1番線に転線、機関庫脇の給水タンクよりボイラーに水が注がれていきます。
このボイラー、大阪の楠ボイラ(株)さんに製造いただき、2002年7月にまきば線に搬入された新品未使用の機関車用ボイラーです。
しかし新品とはいえ、時の経つのは早いもので、いろいろあるうちに、未使用のままボイラー検査証には11個ものハンコが並んでしまいました。
しかし、この日、いよいよ配管類も取り付き、製造12年目にして初めてのボイラー注水が始まります。
ところが…。
今回初めて組んだ配管も多く、ボイラーの水面が上昇してくると、あちこちから「ぽたぽた」「ちょろちょろ」と漏水が…。さらに、常用水位まで達したところで、ボイラーに圧縮空気を入れてみると、さらに「ぴゅ~~」という漏水まで!
みんなでボイラー配管を再確認、改めて漏水個所を特定し、配管のシールをやり直します。
ということで、紆余曲折はあったものの、水漏れ対策も完了、ボイラー内の圧縮空気の漏れも無事止まりました。
せっかくですので、この圧縮空気できちんと自走するかどうかの確認が行われます。すでにこの1号機、今年3月にすでに圧縮空気での自走は成功していますが、それでも緊張が走ります。
皆が見守る中、ゆっくりと加減弁が開けられると、1号機はじわじわっと自走し、走行関係の配管およびバルブやロッド類も問題ないことが確認されました。
時刻はまだ午後1時頃。すでに台風18号の影響も峠を超えたようで、まだ多少の風はあるものの、もう雨は上がっています。
ボイラーには水が張られ、走り装置のテストも完了、時間もまだ充分、しかもまきば線は営業休止中で本線は使い放題。
…“ある目的”に向けてまっしぐらの羅須地人たちを止められるものは、もう何もありません。
続きます
嵐の三連休、その時まきば線では何が起きていたのか その1 [活動報告]
9月15日・16日、各地で大きな被害を出しながら日本列島を台風18号が縦断していきました。
被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。
さて、その15日・16日は、まきば線ではちょうど約3か月半ぶりの蒸機列車運行日でした。
台風が関東地方を直撃するという予報を横目に、一部のメンバーは前日の14日から泊まり込んで準備を進めていました。
まきば線の蒸機列車運行は、基本的には、運行に必要なメンバーが揃わない場合やゆめ牧場さんが運行中止を決めない限り悪天候でも実施されます。そしてお客さんが「乗る」とおっしゃる限りは走らせます。運行への支障やお客さんへの危険が無ければ、ですけれど。
これまでも、土砂降りの雨の中、傘や雨具着用でご乗車いただいたお客さんもいらっしゃいました。
ですので、今回もきっちりと運行準備を行います。
そして迎えた15日。
朝から雨です。いや、ただの雨ではありません。“激しい”雨です。
せっかく朝から火を入れて準備万端用意した6号機も、すっかり雨にけぶっています。
しかも、台風は明日(16日)が本番。今後、さらに天候が悪化することが予想されます。
乗ってくれるお客さんもほとんど無く、せっかく集まった羅須地人たちも、やることもなくボーっとする……わけがありません。
運行業務が手すきになったのを幸い、とっちゃん、ぶにゃんさんのメカニックコンビを中心に、羅須地人たちが1号機の周りに集まり、なにやら作業が行われています。
食事等の中断はあったものの、機関庫の外で荒れ狂う暴風雨をよそに、作業は深夜まで続きました。
ちなみにこの日、ありがたいことに、時折雨の止む瞬間などを見計らって、ご乗車いただくお客さんもいらっしゃいました。その数28人。台風で悪天候とわかってらっしゃるのに、わざわざおいでいただきありがとうございました。
続きます
被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。
さて、その15日・16日は、まきば線ではちょうど約3か月半ぶりの蒸機列車運行日でした。
台風が関東地方を直撃するという予報を横目に、一部のメンバーは前日の14日から泊まり込んで準備を進めていました。
まきば線の蒸機列車運行は、基本的には、運行に必要なメンバーが揃わない場合やゆめ牧場さんが運行中止を決めない限り悪天候でも実施されます。そしてお客さんが「乗る」とおっしゃる限りは走らせます。運行への支障やお客さんへの危険が無ければ、ですけれど。
これまでも、土砂降りの雨の中、傘や雨具着用でご乗車いただいたお客さんもいらっしゃいました。
ですので、今回もきっちりと運行準備を行います。
そして迎えた15日。
朝から雨です。いや、ただの雨ではありません。“激しい”雨です。
せっかく朝から火を入れて準備万端用意した6号機も、すっかり雨にけぶっています。
しかも、台風は明日(16日)が本番。今後、さらに天候が悪化することが予想されます。
乗ってくれるお客さんもほとんど無く、せっかく集まった羅須地人たちも、やることもなくボーっとする……わけがありません。
運行業務が手すきになったのを幸い、とっちゃん、ぶにゃんさんのメカニックコンビを中心に、羅須地人たちが1号機の周りに集まり、なにやら作業が行われています。
食事等の中断はあったものの、機関庫の外で荒れ狂う暴風雨をよそに、作業は深夜まで続きました。
ちなみにこの日、ありがたいことに、時折雨の止む瞬間などを見計らって、ご乗車いただくお客さんもいらっしゃいました。その数28人。台風で悪天候とわかってらっしゃるのに、わざわざおいでいただきありがとうございました。
続きます
梅雨の合間も作業は進む その3 [活動報告]
前回に続いて、梅雨の間の作業の様子をお送りします。
保線作業も進む
作業が進むのは車両ばかりではありません。梅雨の間の晴れ間に、豊N親方とY口さんを中心に、保線作業も行われています。
真夏に向けて、軌間やレールの遊間(継ぎ目の間隔)そして高低や通りなどを修正するとともに、老朽化した枕木の交換などが行われています。
一方、梅雨に入り、気温や湿度の上昇とともにみるみる雑草が伸びてきています。
ヤード付近ではO台さんにより除草作業も行われています。
湿度も高く蒸し暑い中での屋外の作業が多いまきば線ですが、作業の達成感と作業後の冷えたビールに支えられ、順調に進んでいるようです。
三代目登場?
活動ではありませんが、最近、まきば線機関庫に入居した(?)と思われるネコさんが現れました。このまま定住して“三代目罐猫さん”となりますでしょうか?
ということで3回にわたって最近の作業をお伝えして来ましたが、いよいよもう夏本番、まきば線もますます“熱く”なりそうです!
保線作業も進む
作業が進むのは車両ばかりではありません。梅雨の間の晴れ間に、豊N親方とY口さんを中心に、保線作業も行われています。
真夏に向けて、軌間やレールの遊間(継ぎ目の間隔)そして高低や通りなどを修正するとともに、老朽化した枕木の交換などが行われています。
一方、梅雨に入り、気温や湿度の上昇とともにみるみる雑草が伸びてきています。
ヤード付近ではO台さんにより除草作業も行われています。
湿度も高く蒸し暑い中での屋外の作業が多いまきば線ですが、作業の達成感と作業後の冷えたビールに支えられ、順調に進んでいるようです。
三代目登場?
活動ではありませんが、最近、まきば線機関庫に入居した(?)と思われるネコさんが現れました。このまま定住して“三代目罐猫さん”となりますでしょうか?
ということで3回にわたって最近の作業をお伝えして来ましたが、いよいよもう夏本番、まきば線もますます“熱く”なりそうです!
梅雨の合間も作業は進む その2 [活動報告]
更新が滞ってる間に世間はすっかり猛暑ですが、前回に引き続き、梅雨の間の作業や話題についてお届けします。
1号機のレストア作業も進む
4月にはレストア開始後初めて蒸気での試験走行に成功した1号機ですが、その後も着々と作業が進んでいます。
外観上でも、すでにボイラーケーシングとともに、サンドドームも取り付けられ、だんだんと“機関車”の形に近づきつつあります。
このサンドドームは、新製されたボイラーケーシングに合わせて、T本さんがご自身の工房(!)でレストアされたもので、基本的な寸法等は変わらないものの、もともとの「なんじゃこりゃ?」な部分をいろいろと修正し、本来の“砂箱”としての機能を向上させています。
さらに、ほかにも細かい部分でのレストアが着々と進んでいます。
ボイラー関係では、加減弁がスチームドーム内に装着されました。
この加減弁は旧ボイラーから取り外され、消耗した部品を交換して調整されたもので、いよいよ新造されたボイラーに取り付けられます。
そして、そのスチームドーム自体を覆うケーシングも作業が進んでいます。
このケーシングもT本さんが事前にご自身の工房などで作成されたもので、まきば線機関庫に持ち込まれたのち、 (事実誤認でした。お詫びして修正します by 事務局長)T本さん自身の手で実際にボイラーケーシングのカーブに合わせて微妙な修正が行われます。
で、見事に、ボイラーケーシングともぴったり適合、あまりのピッタリさに「元より良くなりすぎちゃうんじゃないの」という声まで聞こえてきます。
一方、シリンダーのドレンバルブも新製され、取り付けられています。
このドレンバルブ、前回の蒸気試験走行では間に合わず、開きっぱなしの丸穴で代用されましたが、これで一安心です。
さらに次回へ続きます。
1号機のレストア作業も進む
4月にはレストア開始後初めて蒸気での試験走行に成功した1号機ですが、その後も着々と作業が進んでいます。
外観上でも、すでにボイラーケーシングとともに、サンドドームも取り付けられ、だんだんと“機関車”の形に近づきつつあります。
このサンドドームは、新製されたボイラーケーシングに合わせて、T本さんがご自身の工房(!)でレストアされたもので、基本的な寸法等は変わらないものの、もともとの「なんじゃこりゃ?」な部分をいろいろと修正し、本来の“砂箱”としての機能を向上させています。
さらに、ほかにも細かい部分でのレストアが着々と進んでいます。
ボイラー関係では、加減弁がスチームドーム内に装着されました。
この加減弁は旧ボイラーから取り外され、消耗した部品を交換して調整されたもので、いよいよ新造されたボイラーに取り付けられます。
そして、そのスチームドーム自体を覆うケーシングも作業が進んでいます。
で、見事に、ボイラーケーシングともぴったり適合、あまりのピッタリさに「元より良くなりすぎちゃうんじゃないの」という声まで聞こえてきます。
一方、シリンダーのドレンバルブも新製され、取り付けられています。
このドレンバルブ、前回の蒸気試験走行では間に合わず、開きっぱなしの丸穴で代用されましたが、これで一安心です。
さらに次回へ続きます。