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木造客車がやって来た! その3 [トピックス]

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井笠の客車を、尾小屋からやってきた信号機がお出迎え

話は6月16日の朝に戻ります。
ゆめ牧場の中を大型トラックが進みます。尾小屋鉄道金平駅からやってきた腕木式信号機が、井笠鉄道からやってきた客車を出迎えます。

さて、まきば線にやってきた木造客車ですが、大きな問題が一つあります。西武山口線も、そしてもともとの井笠鉄道も軌間が2フィート6インチ(762mm)です。しかし、わたしたちのまきば線の軌間は2フィート(610mm)です。つまり、そのままではまきば線の線路には載りません。
まきば線での受け入れにあたっては、当初は仮設の2フィート6インチゲージの線路を敷設しようかという案も検討されました。しかし、その後の保管や作業性も考えた結果、“あれ”を使って、とりあえず2フィートのレールに乗せることとなりました。
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搬入にあたり、5号機が“あれ”を牽き出してくる

ということで、先日の記事でご紹介した立山トロ長物Ver.が、この木造客車のとりあえずの仮台車となります。まさかこの立山トロたちもその上に井笠鉄道の木造客車が載るとは思っていなかったことでしょう。

客車を載せたトラックがヤード脇に到着すると、すでにクレーン車が待ち受けています。トラックが慎重に定位置まで進むと吊り上げ作業が始まります。
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まきば線ヤード横で吊り下げ作業が始まる

西武ゆうえんちでの搬出の際には車体と一緒に台車も吊り上げていましたが、今回は仮台車に履き替える必要がありますので、まずは車体のみを持ち上げます。車体と台車を接続するピンを取り外し、つづいて車体をジャッキアップしてH鋼を差し込みます。
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車体をジャッキアップしてH鋼を差し込む

差し込んだH鋼にワイヤーを掛けると車体のみが吊りあがります。すでにまきば線ヤードには仮台車となる立山トロが用意されていますので、そのまま、その上に客車の車体が慎重に降ろされます。
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立山トロの上に降ろされる車体

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井笠客車の仮台車となった立山トロ

車体が降りれば、つづいて台車です。
台車だけとはいえども、20インチのプレート車輪を履いた2フィート6インチゲージ用のアーチバー台車ですので、軽くはありません。
慎重に吊り上げられた台車は、やはり2フィート6インチの線路はありませんので、これまた立山トロのうえに降ろされます。
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慎重に降ろされるアーチバー台車

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立山トロにぴったり収まる台車

続きます
タグ:井笠客車

木造客車がやって来た! その2 [トピックス]

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まきば線にやってくる直前の、西武ゆうえんちの頃

まきば線にやってきたこの木造客車、もともとは西武山口線でコッペルに牽かれていました。さらにさかのぼると岡山県の井笠鉄道で開業時に用意された客車です。製造は由緒正しい日本車両製造株式会社(!)、しかも大正2年(1913年)製造ということで、御年98歳! 
昭和59年(1984年)に西武山口線が新交通システムに改築される際に廃車となり、昭和63年(1988年)からは西武ゆうえんち内の「レストランポッポ」として、レストランに改装され、活用されてきました。しかし平成22年(2010年)に「レストランポッポ」が閉店となり、その後は利用されないままの状態が続いてきました。
このたび、西武園ゆうえんちの改装計画に基づき、所有者の西武鉄道様が譲渡先を探していたところ、いろいろなご縁から当会にお声がかかり、4輌ある客車のうち、2輌を当会が譲受するということとなったものです。
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搬出のため吊りあげられる客車

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大型トラックに載せられ西武園ゆうえんちを旅立つ4輌の客車たち

西武ゆうえんちを出発した4台のトラックのうち、2台がゆめ牧場へと向かいます。大正2年からずっと一緒にいた4輌の客車は、ここで2輌づつにお別れです。ゆめ牧場へのハンドルを握るのは、先日、西武鉄道E31型電気機関車を大井川鉄道に運んだドライバーさんでした。
“積荷”にシートがかけられていなかったこともあり、道行く人々の視線をくぎ付けにしながら、2輌の木造客車は一路まきば線を目指します。
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注目を浴びつつ街中を行く木造客車

続きます
タグ:井笠客車

木造客車がやって来た! その1 [トピックス]

6月16日早朝、まきば線のあるゆめ牧場に2台の大型トラックがやってきました。
そのトラック自体はなんの変哲もない10トン積みのトラックですが、その荷台にはちょっと変わったモノが載っていました。
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早朝のゆめ牧場前。“変わったモノ”を載せたトラックが並ぶ

その大型トラックの荷台には、真っ赤に塗られた木造の軽便客車が載っていたのでした。しかもダブルルーフでオープンデッキ!
そして羅須地人メンバーの誘導で、その2台の大型トラックは、そのままゆめ牧場へと入っていきます。
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ゆめ牧場正門前の桜並木の下を行く大型トラック

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そのままゆめ牧場に進入

ゆめ牧場の場内を桜並木の枝すれすれに、赤い木造軽便客車を積んだトラックがゆっくりとまきば線車両庫へと向かいます。
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牧場内をまきば線へとトラックは進む

続きます
タグ:井笠客車

渡り線大活躍 [トピックス]

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給水中の6号機を追い越していく旅客列車

すでにお伝えしたように、ゴールデンウイークの蒸機列車運行直前の4月24日、本線と機関庫線が結ぶ“渡り線”が開通しました。これまでは機関庫や車両留置線から本線へのアクセスは1ヶ所に限られていましたが、この渡り線の開通により2ヶ所からアクセスできるようになり、より柔軟な車両運用が可能となったのでした。

そして迎えたゴールデンウイークの蒸機列車運行では、ヤードと本線のアクセス改善のみならず、先行列車を追い越すための“待避線”として、また、機関車の付け替えのための“機回し線”など、多彩な運用が行われ、早速その有効性をいかんなく発揮しました。特に、本務機と補機の付け替えや、旅客列車と試運転列車など2列車運行時の列車退避など、従来の運用と比べ、運用手順も単純化され、安全性も向上したものと思われます。
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渡り線の開通によりにぎやかになってきたまきば線ヤード

まきば線の蒸機列車運行時は、最大で蒸気機関車3両、ディーゼル機関車2輌の合計5両の機関車が可動状況になります。そのため、運用管理はパズルのように複雑化することもあります。しかし、この渡り線開通により、運用を担当した運転指令も「運用の選択肢が増え、運行管理がとても楽になった」と喜んでおりました。
また、今回の渡り線開通、プラットホーム完成を受け、羅須メンバーからもいろいろな活用のアイディアも出てきており、まきば線ヤードも今後ますますにぎやかになりそうです。

帰ってきた“へろへろ” [トピックス]

27日の午後、羅須地人鉄道協会事務局に1通のメールが届きました。
タイトルは「また始まりました」、そして本文には「原理主義」、これだけです。これだけでは何がなにやらわかりません。しかしその謎めいたメールには次の一枚の画像が添付されていたのでした。
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“謎のメール”に添付されていた画像

まきば線では先日も給水塔が撤去されるなど、昨年から引き続いてのヤード整備作業が続けられています。添付されていた画像もそのような作業風景を写した1枚かと思われました。しかし、そこには重大な秘密が隠されていました。


画像中央に砕石を積載されているナベトロ、その足元には……。
そう、あの“へろへろせんろ”が復活しているではありませんか!
砂利取り線に敷設されていたあの“へろへろせんろ”は以前お知らせしたとおり、“高規格”主義勢力の 親方 首領により撤去されていたはずでした。

この画像が撮影されたと思われる27日には、平日ではありますが、一部のメンバーにより臨時活動が実施されています。おそらくその作業メンバーの中に“へろへろ原理主義勢力”が紛れ込んでいたと考えられ、今回の事務局に送付されてきたこの“謎のメール”はそのメンバーによる犯行声明のようです。そう考えるとメールの謎めいたタイトルと本文がぴたりと符合します。

不死鳥のごとく復活した“へろへろせんろ”、しかし“高規格”主義勢力も黙ってこの状況を見過ごすとは思えません。わずか5mの線路ではありますが、そこには鉄道美学をめぐるアツい闘いが繰り広げられているのです。

さぁ、明日はどっちだっ!

※しつこいですが、もちろん今回の記事にも一部憶測に基づく脚色が入っています(事務局)

さよなら「モータートトロ」! [トピックス]

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製作途上の“モータートトロ”

まきば線には「モータートトロ」と名付けられた軌道モーターカーがありました。
もともとは3'6"(1067mm)ゲージ用軌道自転車を2フィートゲージに改軌したものだったのですが、メンバーの一人O氏が一念発起、2004年からモーターカーへの改造に着手したのでした。軌道自転車の"自転車"部分を撤去し、スピーダー風の車体を新製し載せる、という改造作業は、O氏がほぼ1人で少しづつ進められ、2006年にはほぼ車体が出来上がりました。その後ヘッドライトや内装なども整備され、2007年5月にはメルセデス・ベンツ220SEのフロントグリルも誇らしげに、完成お披露目を行っています。
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完成お披露目のころ

車体の製作にあたっては、O氏が独力で製作したいということから、彼の持てる技術の範囲内での作業となりました。材料はホームセンターでそろえられるものに限られたため、床板はベニヤ合板、車体の骨組は鉄のアングル材をボルト・ナットで組み立て、透明塩ビパネルを張って、屋根はトタン板という簡易構造でした。前面の窓部分も、もともとの透明塩ビ部分を生かし、ボディ塗装の際にマスキングしておくというアイディアものの構造でした。
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簡易構造の骨組

しかしその簡易構造が、結果的に車体の軽量化に貢献し、小排気量の汎用エンジンが動力源の割には非常に軽快に走行する軌道モーターカーが完成しました。その走行スピードから「こんにちはさようなら号」(あっという間にやってきてあっという間に去っていくことから、T代表幹事命名)などとも呼ばれ営業運行後のお遊びにはもってこいの車両となりました。

ところが完成お披露目からわずか4ヶ月後の2007年9月、大型の台風9号が関東地方を直撃します。まきば線にも激しい風雨が襲い、ヤードに停めてあったモータートトロにも大きな被害が発生しました。長所だった軽量の車体が逆に災いし、風にあおられ脱線、フロントウインドウパネルは脱落してしまったのでした。その後もO氏は復活に向けて作業を進めてきましたが、簡易構造の車体のためどうしても耐候性などに問題が出てくることから、いったん車体を取り外していました。
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台風の暴風雨で脱線し、フロントウインドウも外れた

その後下回りは再び軌道自転車風に戻され、保線作業に活躍したこともありましたが、取り外された車体はその後ヤード付近に置かれたままになっていました。最近ではヤード整備に伴う線路敷設作業の進捗とともに車体の置き場所にも苦慮する事態となり、O氏は解体を決意、今年11月下旬にO氏自らの手によって解体されたのでした。O氏によると、「半ば勢いで突っ走った部分もあり、不本意な部分もあった。また露天に置いておいたため経年変化も進んだため、解体することにした」とのことでした。
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とうとう解体される“モータートトロ”の車体

しかしO氏はこれでおしまいにするつもりはないらしく、新たに「モータートトロⅡ世号」を計画、現在着々と設計作業を進めているとのことです。

いつの日かまたO氏の操るモーターカーがまきば線を疾走する日がくることでしょう。
それまでしばしのお別れです。さようなら、モータートトロ!
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さようなら“モータートトロ”!また会う日まで!!

早朝撮影会が実施されました! [トピックス]

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12月12日にまきば線早朝撮影会が開催されました。
蒸気機関車は、気温が低いと蒸気や煙が消えにくく、迫力のある姿が見られるということから、毎年、真冬の、しかも気温の低い早朝に撮影会を実施しています。かつては羅須地人のメンバー限定で開催していましたが、ゆめ牧場さんのご協力もいただき、一昨年からは日頃当会がお世話になっている方々をお招きして開催しているものです。(昨年の様子一昨年の様子
今年も早朝5時30分という、一般的には“非常識”な集合時間にも関わらず、10名ほどの方々がゆめ牧場の駐車場に集合、そのまままきば線機関庫に向かいます。
一方、そのまきば線機関庫では3号機・6号機・11号機の3両の蒸機が昇圧も終えてスタンバイ、皆さんのお越しを待っています。到着した皆さんも、挨拶もそこそこにおもむろにカメラを取り出し撮影会が始まります。
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夜明け前、機関庫前に3両の蒸機がスタンバイ

シャッター音が一段落したところで、ミーティングです。参加者の皆さんが集まったところで代表幹事の挨拶と事務局から運行予定・注意事項などが伝達され、撮影会が始まります。
この日、3両の蒸気機関車に用意されたのは9両の立山トロ。3号機+6号機の重連が車両庫に用意された立山トロ編成を引き出し、そのまま撮影列車となり、本線の周回が始まります。11号ポッターはもしものときのために撮影列車の後を着いていきます。が、メタル軸受の立山トロ9両はさすがに重く、早くも1周目から要請があり、後補機として殿を勤めます。
列車が走り出すと、参加者の皆さんも思い思いの場所で三脚をセットしカメラやビデオで撮影を開始します。
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本線脇に三脚の林が出現

3号機+6号機+立山トロ9両+11号機ポッターの編成で数周運行したのち、3号機が後ろに回り、6号機+立山トロ9両+3号機+11号機ポッターの編成に組み替えて、また運行が始まります。早朝6時頃から給水・給炭の最低限の停車を除き走り続け、6時半ころの日の出をはさんで8時近くまで撮影会は続きました。
その後、新設なった車両庫の前で3号機・6号機・11号機の撮影や体験乗車などを行い、早朝撮影会は終了しました。

例年、早朝撮影会は厳冬期の1月2月に開催され、早朝ともなれば気温も氷点下になるのですが、今年は車両整備スケジュールの都合から12月の開催となり、また、この日は例年にない暖かい朝となってしまいました。それでも営業運行では見られない時間帯・編成での撮影会に参加者の皆さんもご満足いただけたようで、皆さん笑顔でまきば線を後にされました。
このようなイベントはゆめ牧場さんのご協力のほか、さまざまな準備も必要ですので今後の開催予定についてはまだ未定です。しかし当会としても、今後も蒸気機関車やまきば線の魅力を伝えるためのイベントを企画していきたいと考えております。
参加された皆さん、そして運営に携わった羅須メンバーの皆さん、どうもお疲れ様でした。
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ポッターの牽く特別列車に体験乗車で終了

第4回蒸気機関車教室開催! [トピックス]

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まきば線にやってきた小御門小学校のみなさん

12月2日、毎年恒例となった蒸気機関車教室が開催されました。
この蒸気機関車教室はゆめ牧場近くにある成田市立小御門小学校の4年生をお招きして毎年この時期に開催しているもので、今回で4回目となります。この日はまきば線に28人の元気な小学4年生のみなさん+校長先生+担任の先生のご一行がやってきました。
まず自己紹介代りにまきば線に体験乗車していただきます。みなさんご近所の小学生ですので、すでにまきば線にもご乗車いただいたことがある方も多かったと思われますが、それでもこの時点でみなさんのテンションはどんどん上がっていきます。
つづいて機関庫前で蒸気機関車についての青空講習が始まります。クイズを交えながらの講義は小学生にも大受け! 講師「蒸気機関車が走るのに必要なものは何ですか~?」みなさん「石炭と水!」講師「正解っ!」 なんか後ろのほうで「酒とつまみ~!」なんて言ってる羅須地人もいたようですが、それはともかく蒸気機関車について楽しくしっかり学んでもらいました。
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本物の蒸気機関車を前にクイズ形式の講習会

次のプログラムは“線路が無けりゃ汽車は走れない”ってことで、まきば線らしくなんと犬釘打ち(!)をやってもらいます。大きなスパイキハンマーで枕木に犬釘を打ち込むなんて、当然みんな初体験です。まずはまきば線名物“保線大臣”がお手本。豪快な釘打ちの迫力にビビるかと思いきや、子供たち全員すごい食いつき! 何人かに体験してもらうだけのはずが、ぼくもわたしもと、全員にチャレンジしてもらうことに。
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クラスみんなが注目の中、犬釘打ち

まずはレールなしで一人5発の試し打ちをやってみました。この犬釘打ち、やったことのある方ならおわかりでしょうが、大人でもはじめはなかなかハンマーの頭が犬釘に当たらないものです。しかし、今回のみなさんは小学4年生というのに予想以上に上手に打つ子もおり、指導に当たる羅須地人たちもびっくりするほど! 思わずスカウトしてしまいたくなります。
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予想以上に上手な子もいて羅須地人もびっくり

続いて本番(!)では、実際にレールを枕木に固定してもらいます。4つのチームに分かれて早打ち競争したのですが、これが大盛り上がり。みんな楽しそうに、でもとても必死で犬釘を打っていました。意外だったのは案外女の子のほうが上手だったこと。犬釘打ち競争も女の子チームの勝利に終わりました。
うまく打てた子も打てなかった子も楽しそうにハンマーを振るい、犬釘打ち教室は、指導に当たった羅須地人たちも驚きの大盛り上がりとなったのでした。

そして最後はお待ちかね体験運転です。3号機のキャブに乗り、実際に石炭をくべ、汽笛を鳴らし、レギュレターを操作して蒸気機関車を動かしてもらいます。時間の関係もあり、全員というわけにはいきませんので希望者を募ったところ、全員が「はーいっ!」。仕方がないので急遽指導機関士F氏とのじゃんけん大会が開催され、高倍率の競争を勝ち抜いた男の子2人、女の子2人の4人が機関士の栄冠を手にしました。
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機関士だけど“機関女子”

楽しいものに男女の区別はありません。犬釘打ちで“目覚めた”女の子ももちろん、男の子もみんな真剣かつ楽しそうに3号機を操っていたのでした。
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こちらは“機関男子”

予定時間を大幅に超過しましたが、こうして今回の蒸気機関車教室は、皆さんの輝くような笑顔と共に無事終了しました。今回学んだ蒸気機関車についての知識は、おそらく実生活ではほとんど役に立つことは無いでしょう。しかし、この日、見て聞いて嗅いで体験して感じたさまざまな経験は、きっと皆さんの人生を豊かにすることでしょう。
そして、わたしたちもこの活動がこのような形で地域の皆さんに喜んでいただけたことはとてもうれしく思います。また、この子供たちの中から、鉄道を趣味とする仲間が一人でも増えれば、わたしたちもこんなに幸せなことはありません。
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ティンバートレッスルで記念撮影
有意義な課外授業になったかな?

タグ:イベント

営業列車に5号機が代走! [トピックス]

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5号機の牽く営業列車が機関庫前を通過する

まきば線には3台の酒井工作所製の5トンディーゼル機関車、通称“立山三兄弟”が在籍しています。そのうち2両(102号機・103号機)が稼働状態、1両(101号機)がレストア待ちで、普段は103号機が、そして103号機の整備中は102号機が、営業用の列車をけん引しています。

この3台の機関車は昭和40年・41年に製造されて以来、富山県の立山砂防軌道で働いてきましたが、昭和58年に廃車となり、あわやスクラップかというところを鉄くず屋さんから救い出し、当会の一員となりました。以来、気がつけばもう立山時代よりも長い26年間、当会の主力機関車として黙々と働いてきました。今年で44~5歳という車歴は動態の産業機械としてはすでに古参の部類に入りつつあります。まきば線では毎日当たり前のように走っているのが日常の光景となっていますが、実はものすごいことなのです。最近では103号機の駆動装置に不具合があり分解整備中のため、102号機が営業列車牽引の任にあたっていました。

ところが10月23日朝、牧場の係員の方がいつものように102号機を始動させようとすると、異音がありエンジンがかからないと言う連絡が入りました。機関庫に運び込んで様子を見てみたところ、エンジン内部の部品が破損している可能性があり、すぐに復旧ということは難しいことがわかりました。102号機の代わりに営業列車を牽く機関車が必要になりますが、前述の通り、102号機は分解整備中のため動けません。そこで白羽の矢が立ったのが、5号機でした。

5号機は加藤製作所製の4トン機関車で、詳細な製造年は不明ながらも戦前の製造といわれています。長らく利根川の河川工事を中心とした工事現場で使用された後、昭和50年代に羅須地人の一員となりました。
しかし、排気量約6000ccの強力6気筒エンジンを積む102号機に対して、5号機は排気量約4000ccの4気筒エンジン、しかも102号機は変速機がトルクコンバーター搭載の楽々オートマチックなのに対して、5号機はクラッチ付きの4速マニュアル変速機! 普段は工事列車の牽引や入れ替えなどの業務に従事しています。しかし、この日は他に営業列車を牽ける機関車がないため、5号機がこの大任を引き受けることになりました。

その5号機も“立山三兄弟”以上のお年寄り。冷却系に不安があり、短時間ならともかく、営業列車のような長時間の運行には問題が出そうです。そこで、とりあえず冷却系の緊急対策を行った上で、23日午後から5号機が営業列車の先頭に立ちました。23日は当会の会員が運転しましたが、24日からは約1時間の教習の後、ゆめ牧場の係員の方が運転しての運行となりました。
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ぶにゃん氏の“名人芸”で5号機冷却系の応急処置

なお、リタイアした102号機も24日夕方には応急処置も終わり、25日からは再び営業列車の先頭に立っていますので、5号機の代走は約1日半の出来事となったのでした。
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24日は終日5号機が営業列車を牽引、たくさんのお客さんで賑わった

『Japanese Railway Explorer 2010』ご一行様ご来訪 [トピックス]

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フォトラン列車を撮影する『Japanese Railway Explorer 2010』ご一行様

一昨年の10月にもまきば線にいらっしゃった『Japanese Railway Explorer』のご一行が、来日中です。今回も米国、英国、ニュージーランド、スイスなどから総勢16人の“海外鉄っちゃん”のみなさんが、ジャパンレールパスを駆使して日本各地の鉄道を駆け抜けているそうです。そのご一行様が、超過密スケジュール合間を縫って、10月17日朝からまきば線にいらっしゃいました。

朝9時に到着後、まずは、ゆめ牧場のビッグバンにて展示中の「台湾・基隆(キールン)炭坑写真展」をご覧頂きました。基隆の機関車たちは彼の地ではあまり知られていないようで、展示は大好評でした。中には写真を接写される熱心な方もいらっしゃいました。
続いてまきば線の機関庫に移動、その基隆から来た機関車たちとご対面いただきました。
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食い入るように展示を観る“海外鉄っちゃん”ご一行

この日は、6号機と11号機に火が入り、まきば線の体験試乗のほか、“フォトラン(撮影用の列車運行)”や蒸機体験運転なども行いました。さすがに“筋金入り”の鉄道マニアご一行だけあって、体験運転も手慣れたもののようでした。
また、ご一行の中には、現役鉄道運転士さんのほか、保存大型蒸気機関車のオーナーさんや、トラム保存会の会員さんなど、鉄道保存活動を行っていらっしゃる方々も参加されており、この日有火の6号機・11号機のみならず、無火の3号機やレストア中の1号機や4号機なども熱心にご覧になっていました。また、“休車中”の12号機インジャンジョーにご興味をもたれる方もおられ、T代表幹事自らその特異な構造を説明していました。
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インジャンジョーに興味津々の参加者(左3人)に、説明をするT代表幹事(中央)
このときはスーパーヒータの話題で大盛り上がり

約3時間ほどの滞在でしたが、前回同様、写真やビデオを山ほど撮影されたのち、“TUT”ご一行様はお昼前にはゆめ牧場の送迎バスで次の“鉄”スポットへと駆け抜けていきました。ご旅行のご無事と、楽しい思い出をたくさん作れるようお祈りしております。
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羅須メンバーといっしょに集合写真。なお、この日の夜は函館泊とのこと(笑)

タグ:お客さま

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