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営業列車に5号機が代走! [トピックス]

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5号機の牽く営業列車が機関庫前を通過する

まきば線には3台の酒井工作所製の5トンディーゼル機関車、通称“立山三兄弟”が在籍しています。そのうち2両(102号機・103号機)が稼働状態、1両(101号機)がレストア待ちで、普段は103号機が、そして103号機の整備中は102号機が、営業用の列車をけん引しています。

この3台の機関車は昭和40年・41年に製造されて以来、富山県の立山砂防軌道で働いてきましたが、昭和58年に廃車となり、あわやスクラップかというところを鉄くず屋さんから救い出し、当会の一員となりました。以来、気がつけばもう立山時代よりも長い26年間、当会の主力機関車として黙々と働いてきました。今年で44~5歳という車歴は動態の産業機械としてはすでに古参の部類に入りつつあります。まきば線では毎日当たり前のように走っているのが日常の光景となっていますが、実はものすごいことなのです。最近では103号機の駆動装置に不具合があり分解整備中のため、102号機が営業列車牽引の任にあたっていました。

ところが10月23日朝、牧場の係員の方がいつものように102号機を始動させようとすると、異音がありエンジンがかからないと言う連絡が入りました。機関庫に運び込んで様子を見てみたところ、エンジン内部の部品が破損している可能性があり、すぐに復旧ということは難しいことがわかりました。102号機の代わりに営業列車を牽く機関車が必要になりますが、前述の通り、102号機は分解整備中のため動けません。そこで白羽の矢が立ったのが、5号機でした。

5号機は加藤製作所製の4トン機関車で、詳細な製造年は不明ながらも戦前の製造といわれています。長らく利根川の河川工事を中心とした工事現場で使用された後、昭和50年代に羅須地人の一員となりました。
しかし、排気量約6000ccの強力6気筒エンジンを積む102号機に対して、5号機は排気量約4000ccの4気筒エンジン、しかも102号機は変速機がトルクコンバーター搭載の楽々オートマチックなのに対して、5号機はクラッチ付きの4速マニュアル変速機! 普段は工事列車の牽引や入れ替えなどの業務に従事しています。しかし、この日は他に営業列車を牽ける機関車がないため、5号機がこの大任を引き受けることになりました。

その5号機も“立山三兄弟”以上のお年寄り。冷却系に不安があり、短時間ならともかく、営業列車のような長時間の運行には問題が出そうです。そこで、とりあえず冷却系の緊急対策を行った上で、23日午後から5号機が営業列車の先頭に立ちました。23日は当会の会員が運転しましたが、24日からは約1時間の教習の後、ゆめ牧場の係員の方が運転しての運行となりました。
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ぶにゃん氏の“名人芸”で5号機冷却系の応急処置

なお、リタイアした102号機も24日夕方には応急処置も終わり、25日からは再び営業列車の先頭に立っていますので、5号機の代走は約1日半の出来事となったのでした。
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24日は終日5号機が営業列車を牽引、たくさんのお客さんで賑わった

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