ホハ2、2フィート軌道に載る(前) [活動報告]
去る10月9日、旧井笠鉄道の木造客車ホハ2の改軌に伴う台車交換作業が行われました。
このホハ2は、同僚のホハ5と共に6月にまきば線に搬入されて以来、立山トロの仮台車上に乗せられていました。元々履いていたアーチバー台車は改軌作業のため分解され、2フィート6インチゲージの車輪はいろいろと調査の上、8月中旬に専門の工場へと運び込まれました。
そして、2フィートゲージへ改軌されたホハ2の車輪がまきば線に戻ってきたのは9月8日のことでした。
改軌にあたっては、車軸は再利用し、車輪の間隔のみ縮める予定でしたが、結局車軸は再利用できず新製となりました。しかし元の車軸と同じ長さですので、台車枠はそのまま無改造で再利用できます。また、改軌によって車輪の位置が変わったブレーキ関係などは軌間に合わせて改造が行われました。
車軸への軸箱の取り付け、車輪の台車枠への組み込み、ブレーキ装置の2フィート化など、代表幹事Tさんを筆頭に羅須メンバーの渾身の作業の結果、当初の予定よりも2週間ほど早い10月初旬には2フィートゲージのアーチバー台車が出来上がりました。一方、台車の改造作業と並行してフレームや連結器などの錆落とし、再塗装なども進められ、ホハ2の改軌作業準備が整いました。
そして迎えた10月9日、その代表幹事Tさん、客車レストア作業の主担当U太さん、重量物ジャッキアップと聞いて急きょ駆け付けた豊Nさんなど羅須地人の主要メンバーが集う中、ホハ2の台車履き替え作業が始まりました。まずは午前中からアーチバー台車の最終調整や車体ジャッキアップに向けての準備作業を行い、午後からいよいよ台車交換作業が始められます。
午前中、機関庫で組み付け前の最後の調整作業が続けられていた台車は、軸箱の給脂などが行われたのち、ホハ2の待つ車両庫へ運ばれます。今回の改軌作業の際にベアリングも新品に交換された台車は、人力でもスムーズに転がっていきます。
一方、アーチバー台車を待つホハ2では、豊Nさんの指揮の下、左右のフレームにトラックジャッキがかけられ、まきば線搬入以来4か月近く車体を支えてきた立山トロ台車が抜かれます。
そして、交換作業には多少の紆余曲折はあったものの、まずは片側のアーチバー台車が無事にホハ2のフレーム下に納まり、羅須地人たちが見守る中、センターピンの位置を確認しつつジャッキが降ろされます。
同様にもう一方の台車も作業を進め、ホハ2が本来の姿に戻ったのは、午後3時近くのことでした。ただし、これまでホハ2が走ってきた線路より多少狭い線路の上ですが。
続きます。
タグ:井笠客車
おみごと!
by 尾鉄のK (2011-10-14 19:24)
>尾鉄のKさん
コメントありがとうございます。
なんとか無事に台車履き替えを行うことができました。ありがとうございました。
先はまだまだ長いですが、じっくりと取り組んでいきたいと思います。
引き続き応援よろしくお願いします。
by 羅須事務局長 (2011-10-15 01:00)