SSブログ

5月5日 その4 [活動報告]

5月5日 その3のつづきです。

まきば線の蒸気機関車は通常、機関士と機関助士の二人で運転します。しかしその二人だけではまきば線の蒸機列車の運行はできません。多くのメンバーがその運行を支えています。
まきば線の場合、5月などの繁忙期はほぼ1日中休みなく運行されます。ボイラーのすぐ横というあまり快適とはいえない状況の中、安全に気を配りながらの運行はそれなりに疲れるものです。疲労が溜まった状況での運行は事故のもとですので、まきば線では機関士・機関助士は1時間交代での運用が組まれています。つまり、1両の蒸気機関車に機関士と機関助士が2組4名、今回の運行の場合、蒸機2両の運行ですから4組8名の運転スタッフが運行に当たります。
そして非番になった組は次の乗務に備えてゆっくり休憩している…わけではなく、機関庫前で補給と非常時対応のためにスタンバイしています。何周かおきに機関車に水・石炭・ブレーキ用の圧縮空気の補充を行う際にはグランドクルーとして補給にあたります。
sIMG_2371.jpg
寄ってたかって水・石炭・圧縮空気の補給

しかしこれだけでも蒸機列車の運行は成り立ちません。乗り場内の安全確認とお客さんの乗り降りの補助のため、スタッフが1名、“駅長”として乗り場に立ちます。列車進入時には線路上の安全確認、お客さんの乗降時には誘導・案内と責任は重大です。しかも今回のように2列車運行の場合、乗降が終了し列車が出発したら、間髪いれずに次の列車が進入してきます。運転間隔だけならまるで山手線のような忙しさです。
sIMG_2358.jpg
「場内進行!」合図を出すのは最年少メンバーのNクン

そして乗り場を出た直後の踏み切りには踏切番も立ちます。ここの踏み切りは遮断竿も備えたまきば線でいちばん設備の充実した踏み切りですが、遮断竿の上げ下げと警鐘を叩くのは踏切番のお仕事です。運転間隔が“山手線”ですので、ここも大忙しです。駅長の発車の合図と同時に遮断竿を下げ、木槌で警鐘を叩きます。メンバーによってこの警鐘の叩き方も違ったりしますが、それが人力踏み切りの“味”ってものです。
またお客さんにはこの踏切番も楽しそうに見えるらしく、たまに警鐘を鳴らすのをお手伝いしてくれるお子さんもいらっしゃいます。
sIMG_2357.jpg
踏切番はUさん。警鐘は小さなお客さん。

この踏切番はけっこう裏方的な仕事ではありますが、まきば線の場合、たとえ初代代表幹事といえどもシフトによっては踏切番に立っています。
sIMG_2421.jpg
初代代表幹事であろうと踏切番もやります

一方、機関庫近くの踏み切りは乗り場前の踏み切りにくらべてそれほど人通りも少ないので遮断竿はありませんが、それでも混雑時には踏切番が立ち、トラロープで通行を規制します。
この日、トラロープと手旗信号で踏み切りに立つのは数年前から羅須地人に参加しているドイツ人のNさん。“進行”の手旗信号もドイツ式です。
s-IMG_0327.jpg
こっちの踏み切りを番するのはドイツから来たNさん。手旗もドイツ式

そして、機関庫前のテントでは無線片手に事務局長が運転指令を務めています。が、それだけではなんですので、列車が給水給炭のために機関庫前に停車するときには、乗車中のお客さんに向けてまきば線や車両の説明をしたりします。
s-IMG_0408.jpg
機関庫前では事務局長の 漫談 まきば線説明

まきば線の歴史や牽引している機関車、そして機関庫付近の車両たちの説明をしているだけなのですが、身振り手振りの説明にお客さんも大うけ。最後には拍手を頂いたりしちゃったりしている事務局長だったのでした。
s-IMG_0422.jpg
“まきば線の説明”がなぜかお客さんに大ウケ

こうして、2両の蒸気機関車とともにたくさんのメンバーがこのまきば線の蒸機列車運行を支えています。そして、このメンバーを支えていただいているのが、毎年飛び入りでお手伝いしていただいている方、カンパや差し入れをお持ちいただく方々、ゆめ牧場のスタッフの皆さん、そしてなによりとびきりの笑顔でまきば線のご乗車を楽しんでいただいている皆さんです。
今回もたくさんの笑顔にお会いすることができました。また次回も皆さんと会いできることを楽しみにしています。
20080505102.jpg

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。