SSブログ
活動こぼれ話 ブログトップ
- | 次の10件

5月3日 そして夜は更けゆく [活動こぼれ話]

食卓広がる
前回お伝えした食卓改良工事は無事完了し、食卓は全天候型の金属製天板に改造されました。
羅須地人たちがゆったり座ってじっくり呑めるという目的は無事達成、青さんなどは焼酎パックをドンと置き、さっそく汽車談義の花が咲き始めました。


広々の新しい食卓で
いつものように宴会

アジャパーさんのインドカレー
3日の夕方、バイクの後部シートに大きな寸胴鍋をくくりつけ、まきば線になぞのインド料理人アジャパー・デューさんが現れました。そして機関庫裏の厨房に入り、おもむろに調理を始めたのでした。私たちのためにお料理を振舞ってくれるというのです。
このアジャパーさん、なんだかどこかのお蕎麦屋さんで見たような方のような気もしましたが、ご本人は
「ワタシハあじゃぱー・でゅーデス! いんど料理店あじゃぱーカラ来マシタ!」
と、言い張るのでした。


インド料理人のアジャパーさん

すでに下ごしらえを済ませてきていただいたようで、アジャパーさんの寸胴からはすぐに芳しい香りが流れ出しました。お鍋の中をのぞかせていただくと、大きなお鍋いっぱいのインドカレーです。
「マトンのインドカレーだよ。『インド“風”カレー』じゃなくて、『インドカレー』だからね」
アジャパーさんは、素性を聞かれたとき以外は、まるで生粋の日本人のように流暢な日本語で受け答えします。
マトンたっぷりのインドカレー、1日蒸機列車を運行し、くたくたでぺこぺこの羅須地人たちには素晴らしいプレゼントです。
アジャパーさんは他にもまきば線の線路脇に咲いていた菜の花を使っておひたしを作っていただいたり、至れり尽くせりのサービス振りです。


菜の花のおひたしもあっという間の
インド料理人アジャパーさん

途中、炊飯器の内釜が行方不明になるトラブルはあったものの、アジャパーさんのインドカレーは無事完成、大絶賛のなか、羅須地人たちの胃袋へとどんどん収まっていったのでした。


羅須地人はもちろん
たまたま通りがかった人もインドカレーを堪能

このインドカレーは、羅須地人の中に一大ムーブメントを起こし、アジャパーさんが羅須地人の食欲も考慮して大鍋いっぱいに作っていただいたおかげで、このあと3食にわたりインドカレーという羅須地人も続出したのでした。

青さんの鉄道美学講座開講
さて、カレーでおなかもくちてきたところで、やおら機関庫の中で一つの輪ができました。その輪の中心にいるのは、羅須地人鉄道協会創立の立役者の一人にして、初代代表幹事である青さんその人です。その青さんを囲み、『鉄道の“美しさ”とな何か』について考えようという青さんの講座が開催されたのでした。
もともと羅須地人鉄道協会は、鉄道趣味を自己表現の一つとして捉え、芸術活動としての鉄道建設に取り組んでいくという思想の基に設立されています。ですからわたしたちの活動には“美学”がなければなりません。日々の活動では、修理や保線に追われ、“美学”よりも“効率”が優先されてしまうことがあります。しかし趣味でやっている以上、まきば線にいらっしゃる方々に効率だけではない鉄道の魅力を伝えていきたいという思いもあります。
そこで原点に立ち返り、『鉄道美とはなにか』についてもう一度考えてみようということで、今回の講座開講になったのでした。この日の夜は日中の気温がうそのように冷え込みましたが、機関庫内では薪ストーブにも火が入り、夜遅くまで鉄道美学論の熱い議論が途切れることはありませんでした。
まずは第1回ということで、その序論についての講義でしたが、この鉄道美学講座は引き続き実施される予定になっており、今後もまきば線メンバーみんなで鉄道美についての認識を深めていくことになりました。


機関庫の中、鉄道美について語る青さんとその仲間たち


5月3日 そして夜が始まる [活動こぼれ話]

さんさんと輝いていたお日様もだんだん西に傾いてきました。
多くのお客さんで賑わったまきば線も、すこしづつ落ち着きを取り戻してきます。
午後4時を過ぎると蒸機列車にも少しずつ空席ができ始め、再びバトンタッチしたポッター号も、荷が軽くなったのか快調にティンバーへの勾配を駆け上っていきます。
そして午後4時半、最終列車が乗り場に到着し、この日の営業運行が無事終了しました。


ポッターの牽く蒸機列車が
西日に向かってトラクターと併走する

運行が終わり、列車が機関庫に帰ってきます。煙管掃除などの運行後整備が終ると、今日のまきば線の活動は終ります。しかし、もちろん羅須地人たちがこれで終るわけがありません。
まずは機関庫裏の中庭ではTさんとHさんが屋外用テーブルのリニューアル作業を始めています。今夜は新しい食卓での夕食になりそうです。


合板製の天板を金属製に交換

一方、機関庫前ではなにやらAさんがポッターの余熱を使ってナベ風呂の準備です。
でも、今年のナベ風呂はちょっと違うようです。今回の蒸機運行にあたり、事前の担当者会議が行われ、その会議でお風呂のためだけに機関車の火を残しておくのはやめようということになりました。そのため、今までのようにボイラーの蒸気でお湯を沸かすようなナベ風呂もやめることにしました。
しかしその一方で、やっぱり蒸機運行後はゆったりと風呂に浸かりたいものです。なんとかナベ風呂を存続したかったAさんはいろいろ知恵をめぐらし、入浴できる方法を考えているようです。

まきば線でナベ風呂に使っているナベトロの容量は約1立米、1,000リットルもあり、家庭用のお風呂の2~3倍はあります。これを適温まで沸かすためには相当な熱量が必要です。しかしこれについては蒸気機関車の余熱を利用させてもらうことにしました。すでに火を落とした機関車は、それでもまだ3~4kg/cm2ほどの圧力があります。もちろんそのままにしておくと徐々に冷えて圧力もなくなってしまいますが、圧力が落ちる前にその残った蒸気を湯沸し用に利用しようとしているようです。
残余の蒸気ですからそれほどの熱量は期待していなかったそうなのですが、実際、なべに張った水にぼこぼこと蒸気を吹き込んでみたところ、残った蒸気でもなんとか入浴に適した温度までお湯を沸かすことができました。
しかしそこで次の問題発生です。ナベトロはお風呂じゃありませんので(あたりまえです)、保温材がありません。せっかく沸かしても熱は逃げ放題で、すぐにお湯の温度が下がってしまいます。
そこでAさんが出してきたのはガスコンロ。ナベトロのフレームの上に鉄板を敷き、そしてそこにプロパンのガスコンロを設置し、下から直接ナベトロのナベ部分を炙ろうというのです。
Aさん曰く「だって“ナベ”は火にかけるものでしょ?」
…ちょっとちがうような。

炎が直接あたる部分はナベが相当熱くなることが予想されましたが、Aさんは“すのこ”を持参し、“五右衛門風呂”風に入浴しようとしていたのでした。
こうしてどうにかこうにか“新”ナベ風呂が完成、お風呂に浸かりながらビールを満足げに呑むAさんだったのでした。


ビール片手にうれしそうなAさん


こんな感じで下から“炙って”ます

お風呂の容量に比べるとガスコンロの熱量はそれほど強くないため、急激に沸かすことはできませんでしたが、お尻の下に敷いたすのこの間から、じわ~っと熱めのお湯が立ち昇ってきて、これまたよく暖まる風呂になったのでした。
ちなみにこの作業風景や入浴風景を、閉園ぎりぎりまで残っていらした鉄道ファン数人の方々が興味津々、なぜかばしゃばしゃとたくさん写真撮影しているではありませんか。
撮影された方、メタボリックなAさんの無修正三段腹画像とか、公序良俗に反しますのでばら撒かないでくださいね(笑)

そしてAさんが気持ちよさげにビールを飲み干しているころ、厨房ではインドから来たなぞのインド料理人アジャパーさんが寸胴鍋からおいしそうな香りを漂わせ始めていたのでした…。

ということで、羅須地人の夜はまだまだ始まったばかりです。


乗降場改良計画 その5.5 [活動こぼれ話]

さて、乗降場の部品だった枕木材は8輪ダンプに満載してそのままゆめ牧場の古枕木置き場に運びます。羅須地人の8輪ダンプは廃車寸前の中古品ながらその名のとおりダンプ機能があるのでこういう時は重宝します。


重い枕木を一気に降ろします

しかし降ろすのは手間なしですが、きちんと整理して置いておかなければいけません。やたらと重い枕木は、乗り場として使う分には安定していて申し分ありませんでしたが、人力で動かす分には少々厄介です。
と、羅須地人たちがふたたび腰に気をつけつつ作業をしていると、なにやら背後から視線を感じます。


作業する羅須地人たちの背後に…

ゆめ牧場の枕木置き場のとなりは乳牛の運動場なのですが、そのうちの1頭がなぜか作業する羅須地人たちに熱い視線をじ~~っと向けているではありませんか。
ゆめ牧場は牧場だけに何頭もの乳牛たちがいますが、その群れから離れ、ぽつんと一頭、作業を見つめています。
こちらも精神年齢はともかく、肉体年(以下省略)、彼女(乳牛だけに女性と思われます)がもしも私たちの活動に興味を持ち、参加したいというのなら大歓迎です。彼女であれば相当重いものも大丈夫そうですので、ぜひともこの重い枕木の整理を手伝ってもらいたいものです。彼女のその手でどうやって枕木を持つかは問題ですが。
それとも私たちの額に汗して作業する姿にナニかを感じてしまったのでしょうか?そういえばどうも鼻息も荒いようです。興奮状態なのかもしれません。

でも彼女がどのような思いで私たちの作業を見つめていたかはともかくとして、彼女の想いが叶えられることはありませんでした。私たちと彼女の間には白い柵があり、お互いにその柵を乗り越えることはできなかったのでした。


アツい視線の彼女

ということで彼女のアツい視線を浴びつつ、重い枕木の整理作業は無事終わり、彼女一人(一頭?)を残して、羅須地人たちは再び乗降場の現場へと戻っていったのでした。


まきば線は花ざかり [活動こぼれ話]

4月に入り、成田ゆめ牧場でもあちこちで美しい花たちが春の訪れを告げています。
もちろんまきば線の周囲でも春の花が花開き、私たちの目を楽しませてくれます。

まきば線に来て、まず目に入るのは鮮やかに色づいた菜の花畑です。乗降場の前からエンドレスの約半分を埋め尽くす勢いで黄色く輝いています。このほかにも種が飛んだのでしょう、築堤の脇などにもポコッと群生して沿線に文字通り“花を添えて”くれています。


オメガカーブの先のお花畑ではチューリップが見ごろを迎えています。
その先の外周には桜並木があります。この桜たちのおかげで、うまく活動日が重なると会員専用のお花見特別列車が走ったりします。が、今年は残念ですが、ちょっと見ごろが過ぎてしまったようです。

このほかにも成田ゆめ牧場内にはあやめやスイセン、パンジーなどたくさんの花たちが咲き競っています。
花いっぱいの春のまきば線なのでした。


千客万来 [活動こぼれ話]

まきば線には蒸機好きや軽便好き、線路好きなどいろんな方々がいらっしゃいます。
ちらっとご覧になるだけの方もいらっしゃれば、見に来ただけのはずなのに、気が付くと軍手をつけて作業を手伝っている、なんて方もいらっしゃいます。
3月11日にもわざわざ三重県のほうからご自身の敷地に軌道を敷設中というIさんがおいでになりました。ご自身の線路敷設の参考に、ということでお見えになったこともあり、まきば線のあちこちを興味深そうにご覧になっていました。作業内容についてもいろいろとご説明をさせていただきましたが、結局、線路交換作業などもお手伝いいただきました。
お昼には恒例薪ストーブを囲んでの昼食でしたが、この日はIさんご自身の畑で収穫された小麦で打ったうどんをお土産にいただいたので、早速茹で上げ、みんなであつあつのうどんに舌鼓を打ちました。
昼食の間、Iさんが敷設中の軌道の写真なども拝見しましたが、素晴らしい景色の中美しいカーブの路盤に、集まった羅須地人も感嘆の声を上げていました。

わたしたちもまきば線の維持運営で手一杯なところもありますが、全国各地で「自分たちの手で線路を敷いてみよう」という動きが出ているのは大変うれしいことでもあります。Iさんの試みにもなんらかの参考になったとしたら、大変光栄なことです。
Iさんの軌道のますますのご発展をお祈りいたします。


うどんをいただきながら線路談義


- | 次の10件 活動こぼれ話 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。