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井笠鉄道記念館で客車の調査を行いました [トピックス]

去る9月23日、羅須地人鉄道協会のT代表幹事が岡山県の井笠鉄道記念館に訪問し、客車レストアのための調査を行ってきました。
井笠鉄道記念館は、1981年に開設された井笠鉄道の鉄道保存展示施設で、井笠鉄道の新山駅の跡地にあります。井笠鉄道といえば、まきば線にやってきた木造客車の故郷でもあり、この記念館には同型のホハ1が保存されています。

もと新山駅長でもある同記念館の田中館長は、昭和3年のお生まれと御高齢でしたが、多少お耳が遠いもののとてもお元気でした。訪問の目的を告げると大歓迎していただき、持参したまきば線への客車搬入時の写真をお見せすると、大変興味深げに繰り返しご覧になっていました。
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井笠鉄道記念館と田中館長
 
そして、本来の目的である保存車両のホハ1もじっくりと拝見させていただきました。
まきば線にやってきた旧ホハ2・旧ホハ5はこのホハ1と同時に製造された同型車ですが、井笠鉄道廃止後、西武鉄道山口線への入線時とレストランに改装される際にいろいろと改造を受けています。一方、このホハ1は井笠鉄道廃止以降も、当地で保管されていましたので、井笠鉄道廃止時の姿を今に伝える貴重な個体となっています。
蒸気機関車の1号機と貨車のホワフ1に挟まれ保存されているホハ1は、ペンキは多少剥げているものの、屋根の下の保管ということもあり、まきば線に搬入された車両と比べても木部の腐敗は進んでおらず、大変よい状態を保っていました。
この車両を拝見することにより、まきば線の客車では撤去されてしまった座席や鎧戸・吊革・網棚のみならず、床下のかさ上げ状況や屋根の材質など、いろいろと謎だった部分についてもオリジナルの状況を確認することができました。
ただし、座席の下を覗き込んだり床下にもぐったりと、客観的にはかなり怪しげな行動となりましたが…。
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まきば線の客車からは失われてしまった座席・鎧戸・吊革・網棚の残る車内

この調査により、この客車についていろいろな事がわかってまいりました。まきば線での客車修復作業についても弾みがつくものと期待されます。
タグ:井笠客車
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ひもブレーキ

井笠鉄道客車についての情報です。西武鉄道山口線に入線する際、
所沢工場で検収を受けています。その時に、枕バネが効きすぎて
車体が大きく揺れるのでバネをはずしてを半分にしてしたと
聞いています。
鎧戸が復元さればうれしいですね。一部仕切って一等室なんて
いうのもおもしろいかな。

by ひもブレーキ (2011-09-30 14:09) 

ゆうちゃん

 井笠鉄道の木造客車の記事を読ませていただき昔のことが蘇ってきます。
中学生の時、東京から80系の普通列車で出発し神戸の親戚の家を拠点に鉄ちゃん旅をしました(全行程普通列車)。そのとき井笠鉄道まで足をのばしホジ101に牽かれた客車に乗りました。その後西武山口線で何回も乗り、乗るだけではあきたらず山口線の駅員バイトまでやった思い出がよみがえってきました。旧山口線の廃止後は二度と走ることは無いと思っていましたが。
 再々度の復活で走る姿を楽しみにしています。
by ゆうちゃん (2011-10-01 19:31) 

事務局長

コメントありがとうございます。

>ひもブレーキ様
修復作業を進めながら各部を見ていくといろいろな発見があるようです。
ホハ5はともかく、ホハ2は当初ケホロハ2として1・2等合造だったらしい、なんて情報もありますので、そんな痕跡も出てくればまたいろいろと楽しくなってくると思います。

>ゆうちゃん様
書き込みを拝見するとなかなかの“スジガネ入り”のようですね。
井笠鉄道や旧山口線が2’6”だったのに対してまきば線は2’ですので、かつてと同じ姿ではありませんが、動態保存を目指して復元作業中ですので、レストア完成の暁にはぜひまきば線においでください。
by 事務局長 (2011-10-03 22:19) 

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