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ポッター深夜の修理大作戦 [活動報告]

10月11日の蒸機列車運行時、営業列車の牽引にあたっていた11号機ポッターのエンジンより異音が発生し、牽引力が低下してしまうという事態が発生しました。急遽、バックアップの機関車が応援に駆けつけ、列車の運行は事なきを得ましたが、ポッターの不調の原因は判明せず、そのままその日からポッターは運用離脱してしまいました。

そして、前回蒸機列車運行をした11月14日、羅須のメカニックとして名を馳せるとっちゃん氏とU太氏がポッターの不調の原因を探るべく、エンジンの分解整備に当たりました。エンジンの回転にあわせ“カタンカタン”と異音が発生していたため、潤滑不良などが原因で、メタルやピストンリンクに異常磨耗が発生しているのではないか、との想定の下、ポッター号の2気筒蒸気エンジンのヘッドが外されました。
しかし、日中の分解整備では、メタルの磨耗痕もきれいなもので、ピストンリンクにもとりたてて異常は見られませんでした。首を傾げつつ、充分な潤滑油を塗布したのち、再組み立てを行います。
ところが、その組み立て中にバルブギアのパーツが破損するトラブルが発生。はがれた溶接を再度溶接しなおします。
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バルブギアのパーツが破損するも直ちに補修

間にまきば線名物の大宴会を挟んだものの、とっちゃん氏とU太氏の二人は簡単に腹ごしらえをした後もずっとポッターに取り付いて試運転に向けて作業を行います。

そして深夜10時過ぎ、バルブギアも修復され、蒸気圧も上がり、試運転の準備が整いました。“ポッターのパーツ”ことA氏が呼ばれ、試運転が始まりました。
ゆっくりとポッターが動き始めます。

・・・が、しかし。
とっちゃん氏とU太氏の願いむなしく異音は止まらず。

ほかの羅須地人たちも作業灯が煌々と点る機関庫にだんだん集まってきます。
歩くようなスピードでゆっくりと試運転を行い、再度異音の原因を探ります。どうやら左側のシリンダーから異音が発生し、その音にあわせて左のメインロッドがカックン、カックン、とヘンな動きをしているようです。

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ほかのメンバーが見守る中、再度シリンダーヘッドが開けられる


原因が見えてきたら再度エンジン分解です。
もう深夜ですが、二人の作業は止まりません。左側のシリンダーを中心に原因を探ります。試行錯誤の結果、どうやらピストンが正常の位置よりずれてしまっていることが判りました。早速左側のバルブギアを外し、ピストン位置の調整作業が行われます。
見守る羅須地人たちも、誰も“明日にしたら・・・”などとは言いません。
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バルブギアを外しピストン位置調整中

結局、再度試運転が行われた時には、すでに日付が15日に変わっていました。
二人の苦労をねぎらうかのように、ポッターはスーッと動き始めました。もう異音もギクシャクした動きもありません。徐々に速度を上げていきましたがエンジンはまったく快調そのもの。
深夜のまきば線に羅須地人たちの歓声が響き渡ったのでした。
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快調な動きで深夜のまきば線に滑り出すポッター

そして、明けた15日。深夜まで頑張った甲斐もあり、機関庫では3号機・6号機と共にポッターの煙突からも煙が上がり、主に3号機・6号機の後補機として、満載のお客さんの乗った列車を後押しに活躍したのでした。
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