薪焚きポッター登場 [活動報告]
元3号機の煙突から薪の煙を上げて停車中のポッター
10月20日の運行に就いたポッター号は、いつものポッターとはちょっと違いました。前回5月の運行からいくつかの改良が加えられていたのでした。
まず一番目に付くのは煙突です。この煙突は元3号機に使用されていた煙突ですが、昨年3号機の煙突が新製されてから、機関庫の隅に置かれていました。たまたまポッターの煙突と直径が同じだったため、今年5月にも臨時に取り付けられて走行したことがありましたが、今回、本格的に登場となったのでした。ポッターに合わせて少し切り詰められた煙突の中には火の粉止め用の遮蔽板が新たに製造されました。
火の粉止めの中の遮蔽板は元フライパン!
3号機の頃の火の粉止めの中には中華なべ製の遮蔽板が入っていましたが、錆で腐食してしまったため、今回はフライパンをたたき出して形を整えて設置してあります。
そしてその煙突のすぐ下にはメンバーのH氏作成の汽水分離機が新たに取り付けられています。
エンジンから煙突への排気管の間の
黒い逆円錐の部品が汽水分離機
この部分には以前から汽水分離機が付いていましたが、H氏が「もっと高性能な汽水分離機を!」と一念発起し作成されたものです。実は前回10月14日の試運転はこの汽水分離機の性能を試す意味もあったのですが、結果は芳しくなく、リドリーさんの白いシャツに黒い雨を降らせる結果となったのでした。
この日の運行前にH氏による手直しが行われ、黒い雨を降らせることがないよう調整されています。
また、見えにくい部分ですが蒸気エンジンの出力軸に取り付けてあるスプロケット(チェーン用の歯車)を交換してあります。このスプロケットは、以前は15歯でしたが、パワーアップのため10歯とギヤ比を高くしたのです。この交換により計算上速度は落ちますがトルクは1.5倍になります。これで満員のお客さんを乗せた車両をぐいぐい牽引してくれるはずでした。
交換されたスプロケット
しかし、そう簡単にはいかないのが鉄道車両の面白いところです。これまた14日の試運転の際に負荷をかけて走行させてみたところ、空転を頻発してしまうではありませんか。これではせっかくのパワーを牽引力にすることなく無駄に消費してしまうことになります。スプロケットの歯数を一気に減らしすぎという声もないこともないですが、それはそれとして、羅須は技術的解決を目指して突き進んでいくのでした。
そして空転防止のために、代表幹事氏によって新たに作られたのが砂箱です。14日の試運転からわずか1週間の間に製作・取り付けというスピードで設置されました。この砂撒き装置で空転を防止しようというものです。
空転防止のための砂箱
(エンジンの前の黒い箱)
砂撒き管は前動輪に設置
こうして各部があちこち改良されたポッターはこの日の運行に臨んだのでした。
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